日報

あるいは遺書

りゅう

降り注ぐもの

揺らぐ


鳥のように


太陽の真下


もうどこにも帰れない


命の波動


水たまりに映る街


記憶を模写する


どこまで行っても同じ景色


ここから出られない


砂の街


冷たい夢


月が追いかけてくる


家族を亡くした女の子


諦めて終わる


雨が降って


バランスを欠いて


何度も夢から醒める


晴れた日、海へ


君は漂う


誰かが迎えに来てくれるのを待っている


何もないがある、それを感じる


手のひら


そうして繋がる


声にならない声も


形にならない身体も


どこから来たの?


どこから来たんだろう


何か大きなものに包まれて


安心したように眠っている


さようなら


それだけが救い


降り注ぐもの


鏡合わせの世界


橙色に染まる