日報

あるいは遺書

りゅう

二本足の動物

深い青


あちこち指し示す


皮膚の名残


記憶の衝突


今の今の今が優しい


沈黙の祠で


遠くの雨の音を聴いた気がした


ふと浮かんだ物語


対になるもの同士


きっとそれがわかる


新しい今日の風


不完全な温もり


小さな手


崩れ落ちる街


終わりから始まり


あの坂を昇れば


また違った光があって


僕たちはそれを何度も解読しようとする


ゆっくりと空を旋回する


ぽつんと落ちた鳥の影


波が当たっては砕ける


知らなかった、今までずっと


静けさを耳にする


あの歌をまた聴きたいと思う


照らす


変わってしまったから


包み込むように


祈りを込めて


星が震える


二本足の動物


ここじゃないどこかに運ばれる


花の名前


待っている、待っていた


ここにいる