日報

あるいは遺書

りゅう

弱い色彩

好きな声


木立の揺らぎ


渦を巻いて


吸い込まれて落ちて


何もなかったように笑う


空を見上げて


騙されていたい


避けられない


傷痕を優しく撫でるように


そのためにここにいる


画用紙いっぱいのたくさんの生き物


好きだけど好きじゃない


アイスクリーム食べたい


どこまでも歩いていく


その小さな目で世界に触る


幼い夢


太陽が溶けていく


何も残らない


静かな庭


音もなくいなくなる


弱い色彩


気の遠くなるほど長い間


ここでじっとしていた


浜辺の足跡


さっと通り過ぎる鳥の影


嬉しい


俯いて手を合わせる


完全な円


色々なことを考えた


目に映るものは全て輝いていた


錆びた廃墟に座って


ただ海を見てる


止まったまま


運ばれている