日報

あるいは遺書

りゅう

空を飛ぶ


大地を駆ける


不自由なまま


何度も確かめる


手のひらの感覚


誰かが呼ぶ


生活が続く


光が射し影が伸びる


とてつもなく大きな力


帰る場所なんてない


木立のざわめき


季節を塗り替えていく


天使のように


家族がほしい


強固な鎖


体がばらばらになる


魔法をかけて


時間も場所もなくなって


降る


遠くで、近くで


きっと同じだった頃から


またそうなりたい


逃げていく


同じところを何度も何度も


分かっている


じっと見ている


発音される


何かが怖い


内側と外側


サーカスは終わらない


何も約束してはいけない


花びらが散る


スクリーンに映す


月の満ち欠けを何度も繰り返す