日報

あるいは遺書

りゅう

絵本の続き

夕方


電話ボックス


バッタが死んでいる


傷ついた心で


見間違える


重さを確かめる


昨日の恐怖


大人に慣れない


水玉模様


蝉が鳴いている


今日の風


アイス食べたい


どこか遠くへ


行ってらっしゃい


音が聞こえない


遠心力が働く


苦しいくらいに


ほどけていく


沈んでいる


おどけている


意味もなく


透明なまま


質問をする


ただいま


見慣れた染み


埃が積もる


明かりを灯す


信じても信じなくても


嫌いでもそうじゃなくても


顔を見せて


できることが前より増えた


でも忘れたことは思い出せない


絵本の続きを


ずっと続ける