日報

あるいは遺書

りゅう

雨の夢

歩くだけ


雨の夢


輪っかになる小さな


折り重なる


フラクタル


こわい?


誰にも会いたくない


悲しみが横切る


海の近く


今日何曜日だっけ


星が落ちる


魂のレンズ越しに


浮ついた炭酸が飲みたい


小さな小屋で余生を終える


編み物とかをして


目の裏のぐるぐるする模様


太陽が眩しい


今ここにないもののこと


最後の歌


わたしを許さないで


絶え間なく描写していく


季節の中へ


手紙がそよぐ


そっと触れる


丸くなる


今が恋しい


沈黙の夕べ


また同じように


重ねていくだけ


雨が降り出す


手離す


大丈夫、こわくない


痛みもない


蝶のようにひらひらと羽ばたいて