日報

あるいは遺書

りゅう

追いかけたかった


不安な笑顔


ビルとビルの間で


立っている


機能している


空と陸の狭間で


動かない


匂い


赤ちゃんを抱いている


そして何も考えていない


走り出してもいい


声を出しても


ずっと前から決まっていたとしても


水面に波紋が広がるように


お腹いっぱい美味しいものを食べる


季節にさらわれて


胸の奥の炎が揺らめく


存在


太陽のような


断続的な耳鳴り


聴こえない


遠くから吹く風だけが頼り


飛行機に乗って


腰の辺りから浮く感覚


気持ちいい、気持ち悪い


反転する渦


どんなにそうしたかったか


はいでもいいえでもなく


雷がぴかる


一度でいいから壊してみたい


一つ一つ


誰かの影が膨らむ


そうだ、淡い


それも書いてみないとわからない