日報

あるいは遺書

りゅう

望みをかなえる

0に近づいた時だけわかる


そしてまた忘れる


知っている景色


知らない人


まだわからない


窓辺の水滴


偶然描かれた図形


覚えているわけがない


印の連続


この世界が続く限り


赤ちゃんのように泣きたい


いつも上から見ている


望みをかなえる


霧の中


信号機の点滅


僅かな振動


遠く高く飛んでいく


何もかも手遅れで


いつでもどこでも始められる


笑うしかないのだから


呼吸の感触に気づく


誕生


君とそれ以外


宇宙の果てに思いを馳せる


蘇る季節に手を伸ばす


もうどこにも帰れなくて


全てが愛おしい


振り返らない


そっと目を閉じる


誰もいない


温かい何か


言葉にするのはもうやめようと思う


信じても信じなくても


孤独でもそうじゃなくても