光のまま
白すぎて
やる気が少ない
天国に近い
凪の朝
てんとう虫がとまる
誰にもわからない痛み
ぬくい窓辺に寄って
生きていることをしばらく忘れる
海の耳鳴り
まばたき
はらはら舞うそばを通る
忙しそうにしている
それだけでいいんだ
真昼の乾いた月
飛行機がゆっくり横切って
同じようにして
君と僕も入れ替わる
両手
引っ越しをして
今日と明日を繋いではほどく
遠く離れたまま
粛々と、淡々と
記憶の糸を探り合う
細胞を新しくする
寂しかったね
柔らかいまま
光のまま
形を変えては
何度も現れる