魔法のようにそうなる
心臓の裏側で咲いている赤い痛み
そこにいられると邪魔なんだけど
とても遠くまで染み一つない空間
おもちゃの飛行機を飛ばして遊んだ
生きようとする身体
水に映る月みたいな
音もなく壊れては組み立てられる
勝手にそうなる
どうしてもそうなる
魔法のようにそうなる
まばたきをしている間に
何もかも空っぽだ
澄んだ空気を吸い込む
この気配が好きだ
INとOUTを間違える
くるしみのきらめきが要求する
もっとシンプルになれたらいいのに
透明な渦に絡めとられて
過去と未来を記述する
あなたがあなたである必要はもうない
約束は時効になって
壊れた都市に蔦が絡まる
無理しないでってそれだけ伝えたかった
なんとなく居心地が悪くなってそこを離れた
夜になって
太陽の香りをほどいて
ジャングルジムのてっぺんで
沈黙の歌
試しに羽ばたいてみたら飛べた
笑み
やっと終わる
心なんてない方がよかった
本当にそう思う?
何もかも失くした後もあの意思は繰り返される
海の布
記憶の階段
冷たい雨が通り過ぎる