日報

あるいは遺書

りゅう

10/19(金) 曇り・雨 カレーをつくったけどご飯を炊き忘れた

今日もアルバイトをした。活発な一日だった。
こんな愛のない仕事でも、全力になれるときは楽しいんだ。できるだけ、全力でいたいんだ。身体の機能を使っているという感覚で。
三浦さんに、「萩野が早い動きしてる時って面白いよね」と鼻で笑われた。
ホットドリンクを4回補充した。

森達也藤井誠二の対談本「死刑のある国ニッポン」を読了した。
単なる論に終始しないという姿勢が尊いと思った。社会制度から心の領域まで深く深く潜って、宗教的な部分にまで行き着く。そしてそこから、この国のこの社会を覆っているものを炙り出す。読んでいて戦慄を覚えた。
主義主張はどうであれ、苦しみ、痛みの渦中にいる人の気持ちを、精一杯想像し理解しようとする努力が伝わってきた。そして、誠実な故に常に自身の無知に対して葛藤している。板挟みになっている。真っ向から対立する二人だけど、その点で、彼らは似ている。
難しい問題を、こんな角度から論じてくれる人がいて、良かった。
そういえばこの前、この二人のトークイベントを見に行った。それについては今度書けたら書く。

だいごくんと電話した。2時間以上も会話した。恋人か。酒を飲んでたせいかものすごく陽気だったし、関東弁だった。違和感があった。昔話で盛り上がったりしたけど、やっぱり隔たりを感じてしまった。同じ日本語なのに違う言語を翻訳しているように聞こえてしまい、解釈に戸惑ったし、俺も喋りながらただ独り言をぺらぺらまくし立てているだけなんじゃないかという気分になるときがあった。特に、好きなものの話をするのが、難しかった。
だいごくんは遠くにいた。ずっと会ってなかったし、多分見てきた世界も相当に違うはずだから、まあ当然といえば当然か。学生時代の同級生と同窓会で十数年ぶりに再開した人とか、みんなこんな気持ちになるのかな。
だいごくんはなんと明日からアル中病棟に入院するらしい。酒が手放せなくなって、何回か入退院を繰り返していて、今回も2ヶ月くらい入ることになりそうだということだ。26日、だいごくんの住み処の山谷のドヤ街(!)に遊びに行く約束をしていたけど、なくなった。なんとなく悲しいし、心配だ。だけど俺には何の力にもなれそうもない。せめてお見舞いくらい行って果物とか差し入れしたいけど、面会も制限があって、親族以外だと厳しいらしい。
死ぬの怖いよなとかいう話をして少しだけしんみりとした。
退院したら、山谷のドヤ街を案内してもらう約束をした。それから、何か一緒に音楽をやろうと。そんな話をした。

晩飯はカレーをつくった。
市販のルーを使っているので、本当のカレー好きというかカレーオタクのやつには負けるけど、色々こだわった結果海軍カレーより美味しくなった(体感)。
でも、ご飯を炊き忘れてしまった。悔しかった。

大したことはしていないけど、今日も生きれたな。
明日も生きれるといいな。