日報

あるいは遺書

りゅう

日の当たる場所とそうじゃない場所と自己を開示していきたいということ

豊かな精神。緑の丘が広がっていて、そこに理屈はなく、サンドイッチを食べる、単純に。くねくねと曲がった虫が奥の方を突っついてくる、小賢しくて憎たらしいけれど、それはメロディーになるのか、そのコード進行をパクるのか。美しいという感覚を素直に表現しろ、馬鹿野郎。自分自身の動きが速すぎて目の前にあるものが何も見えなさすぎる、目の前にいる君もただの線になって0.1秒以内に過ぎ去る、乗り物の発明は人類に新たな地平を開いた、時間と空間は同じだから。情報を入れるばかりではつまらない、というかドラマチックじゃない、ロマンチックが止まらなくさせてくれと空に向かって言う、一日に三回以上言う、つまり祈りだ、俺は祈っている、神に頼むのもそう悪いことではなくて、まあ神は自分の中にいるみたいなので、とにかく作文を続けよう、この世界について考えていないと、この世界は何もなくなっていく、俺が回転させていないと、地球は回転しなくなる、でも俺を回転させる何者かが常に複数人いるので、その工程はほとんど自動的だけど。笑顔が見たいので自分から笑顔になる、死ねと言われても。男になりてぇ。ショベルカーが街を破壊していく、街の皮膚や膜や肉を、誰かに許されたいという思いがいつも心の片隅にあるし、幼稚園に通っていた頃の俺はそれを遠くから眺めていた、果物、喉が渇いていてフルーツを思い浮かべるよ、複雑化し過ぎて理不尽な化け物になったシステムについて、近所の川に沈めて何百年もの間錆び付く、俺んちはもうない。トンネルができた。ショートカット。処女の中学生のボーイフレンド。振り向くな、後ろ髪ひかれるな、渇いた色はボロボロと剥がれ落ちそこには空気がないので何も聴こえない、君の声は伝達されない、ありがとうございましたと空に言う、仕方ないからそうなる。愛は悲しみに似てるんじゃないかと思ったけど、俺があらゆる感情の中で悲しみを大事にしてるだけか。俺の心に負荷がかかり、俺の姿が遠くなり、代わりに登場する人物、代わりに喋り出す人物、君のことを知りたい君のことを描きたい、君は俺にとって動物じゃない、他の全員が単なる猿の子孫だとしても、君だけは違うような気がする、第六感。夏の吹雪秋の桜それがどうした、赤い海、モテモテの俺、まあまあ良いことだろうか、今月必要な金、明日の起床時間、ひろせくんが池の鯉に餌を。電車の中にギターを忘れた。虚無感をどこに捨てる?そしてそれを拾った人間は。金縛りに遭って動けなくなる、しかも昼間から、しかもこんな何にもない道で、救急車を呼んでください、だめだ誰も歩いてないしそもそも声が出ない、無口なコミュ障、よく喋るコミュ障、たくさんの人が歌っていてそれぞれの人の名前を知らないけどそれらの人々が一体になった時の名前を知っている、というか感じる、そして催眠が解ける。俺は自由だ、という新たな自己催眠が入り込んでくる、まあ気にするな、白い服をきた女性、地球上のすべての土地が国立公園になる、人間は猿の子孫だから、何をしてもいいんだ、言葉がなければ法律もないのだろう、季節がなければ過去を振り返ることもない、15歳の時にチャリに乗りながら風を切って、風を意識して、ハンドルから手を離してしてでも運転することができた、でも友達はいなかった、この場所が嫌いだった、前髪で目元を隠した。言葉が波打って見えてきた。元風景に当然のように海がある、海がない県の奴はわからないだろうけど、山も川もある、山も川もない県の奴は知らないかもしれないけど、あらゆるところに宇宙は偏在しているんだ、そのことについて悩む必要はない、君の嫌いな高層ビルにだって有機的な活動があるし、音楽が音楽として響いたり、連想ゲームの果てに輪廻転生を感知したりするんだ。