日報

あるいは遺書

りゅう

話題を広げる練習

因果関係なんて存在しない、すべての素粒子が尖って見える、それぞれが孤立して、その構成が、輪郭が、違和感にねじ曲がっていく。厚い雲と冷たい風、それは当たり前で、通りすぎた女子高生とか、マクドナルド、お疲れ様です。身体を返せ。お母さん愛について教えてくれてどうもありがとうお母さん幸せですか快楽の原則、快楽の、原則、生まれては溶けて消えていく、言葉とか、言葉。ここに立っていたくない。ハイビジョン。美しすぎる。耐えられない。神経回路を焼ききる熱が。何も面白くないし教会の中で、巨大な肺になる、そんで空気とかを色々取り込む、子供の頃に見ていたテレビ、つまらない、ふざけてる、足跡が消えていく。どこにも居場所がないと思ったし、実際どこにも居場所はない、空気は膨らんで、圧迫する、どこにいても、何してても、朝も昼も夜も、誰といても、一人でもふたりでも、寂しくても、嬉しくても。教室の窓から飛ぶ。憧れた。ぶん殴る。ぶっ殺す。言葉が乱立している、脳みその中は広い、脳みその中にさえ、居場所がない、気持ちを食べ過ぎて、大きくなりすぎた。夜の街とかそういう分かりやすい風景の中で、東京で、静かに命のやり取りを。森の中で。海の底で。大切にしていたい命。お前は何かを隠している。嘘をついている。顔が歪んでいる。骨が曲がっている。大切なものはない、大切なものがいない、親や子供がうるさすぎる、親や子供が電車で立ったり座ったりしている、真昼、過ぎていく風景はありきたりに当たり前に知らない町とか眠気、うるさい、眩しい、熱いや冷たい、妄想している、自分は何が欲しいのかわかってない、虫だ。今日もまたびっくりする、させられる、細胞はいつも震えて、翻弄されている、心の中に誰もいない、影だけが話しかけてきて、くだらない精神世界のことなんかどうでもいいのに、死んだり生きたり繰り返す疲れた、魔法が使いたい、自分地獄の中で、小さな箱の中で。俺はオルゴールだ。俺はプラネタリウムだ。俺は。俺はおじいさんの本棚だし、俺は空軍パイロットが成層圏で見た夢、俺はブロッコリー、俺は一つの穴、俺は岡本太郎、いや違う、俺は。眠ったり、食べたり、オナ禁、はいはい、わかったわかった。自分以外の人間が存在しているという前提でお願いします。自分以外の人間にも感情がある、溢れている。だから誰か俺の中に入ってきて、細胞を活性化させてほしくなってしまうけど、すぐにでたらめになってくる、すぐに寝ぼけた人の、すぐに、ああもうすぐにだよ、へにゃへにゃして、お風呂に入りすぎ、パジャマに着替えすぎ、もう何も感じなくていい、もうどこにも出かけなくていい、テレビを見ていればいい、季節を見ていればそれでいい、さようならと言ったことがある、そのことをいちいち覚えている、俺は風景を裏切っているし、息をするたびに肺の中に罪と罰がこびりついていく感じ。どうでもいい、俺は犬なんだ、スタジオに行きたくない、助けてくれ、いい人のふりをしたくないよ、弱者ごっこをしたくないよ、ニヤニヤとした表情筋の一本一本が悪意の深い溝、美女を殺すと思ったことある、すみません、ムカつくのに力が出ない。一生寝ていたいっていうのはつまり死にたいっていうことなんだろうか、とにかく誰かと話したくないし、包丁を見るとドキドキする、だって思い出があるからね、いちいち干渉してきて影響してくる思い出が。密室、太陽の光が隙間から侵入して、埃っぽくて暑い、ここから出られない時、俺は誰になればいいかわからない、ずっとゲームばっかしてた、世界全体が密室で、海に流したい、快楽のボタンをピコピコ押す、自分が最低だということに俺はまだ気づいていない、だから大丈夫、大丈夫っていう言葉が好きっぽい、歩いても歩いても終わりがない、あったとしてもそれを見ることはないんだ、もっと自分自身を否定したいと思う。後先考えずに疲れるまで壊し続けろ、という一つの方法、一つの出口、疲れてしまったらどうすればいいんだろう、疲れてしまったら寝るところはありますか、横たわって、満たされた状態で、この意識はどうなってしまうんだろう、ねっちょりと変容していく、あんまり嬉しくない、少し不安だ、ああ少し不安だ、汗をかく、動悸がする、きょよきょろする、理由のない会話を繋ぐ。この渦から弾き出されて、また、真っ白な空間にきた。なんとなく寂しくて、だけど何にも欲しくなくて、自分とそっくりの人の気配がすぐ近くにあるような。燃やされたい、嫌な記憶しかないこの家ごと、この町ごと、布団にくるまっている間に、包丁で刺されたい、気づかない間に、愛がこじれて、死にたい、涙が出る、一人で酒を飲んでる、醜くて滑稽なあの子、リストカットにもそれなりの理由があった、時間が流れた、この姿勢でいることにももう疲れた、ありきたりの失恋ソングにもほとんど無限に広がる闇が内在していて、笑顔を潰したい、笑顔を台無しに、もう寝るしかないのに。謝ってばかりいる人と会話をするのはキツい、ブラックホールが吸い込んでください、この世界は思ったほど上手に出来てはいない、というかかなり適当すぎる、そんなのに真面目に付き合っていれば、消耗して、すり減って、なくなってしまう、好きな音楽を聴いて、ブックオフで中古本を買って、煙草をやめてアルバイトして人並みに人の目を気にしながら、ははは、一人で笑っている身体が腐っている人、ここまでくるのに大変な時間がかかった、だけどここには何もない、俺は何の役にも立たない、人生は輝いていない、不満が多い、被害妄想も多い、休みの日は細胞がふやけていて、電車の中で、何も考えていない、ざわめきの中にシナプスは溶けて、国境は薄れた、人々がいた、空っぽになったような、白い、白い歌だ。朝の。皮膚が優しく剥がされていく。使い道のない中身が太陽に照らされる。目に見えない場所で繋がれていた糸がほどける。今までに喋った言葉とその感情がすべて内在されている。産声を繰り返し続ける。血が赤くてよかった。そばにおいで。匂いの中に。揺られる。揺すぶられて不安定になってしまう。太陽はまっすぐじゃない。だから黒い影もまっすぐじゃない。酩酊しながら、折れていく、木々のように、遥か昔から、不感症だ、性病、とてつもなく、暗い、身体に絡み付いている透明の枝、枝豆、早い動きの、ジャックと豆のやつ、点々になる、困る、よろよろ、女性がよろよろ。快楽と不安の狭間で、人生の最もどうでもよい部分を知る、背景からナレーションが染み出して、目の前に現れる事象に何らかの意味を見出だしてしまう悪癖、コントロール不能の、脳みその濁流、ただここにいたいだけなのに、空間がひとりでに傷ついていく、ぼくの身体はその隙間の中にまるでそうなることが必然だったかのように綺麗にはまりこんで、誰にも発見されない、そしてぼくも、誰かを発見したりしない。むしろこんなのは不自然だと思う。だけど魂は目には見えないから。音が消える。今まで感覚器官を支配していたムードが霧散する。お腹の中に何かがいる気配だけ、朝が色褪せていく感じ、小間切れの時間の中の言葉の塊が、下を向いて、鳥が飛ぶのを見る、今まで諦めたすべてのことに復讐される。目に見えないものについて議論の余地がない、帰ろう、どこに、人間に会いたい、戦争がしたい。