日報

あるいは遺書

りゅう

脳みそを包み込む柔らかい神様が、鳴く

衝動に苛まれる。そして窓の外が白い。何になるのか。動物の産声。赤色の電波が煌々としている。宇宙から来ました。私の詩集。帰依するぞ。咆哮。肉体が内側から切り刻まれていく。指先が震える。悪い人vs良い人。だが助走が足りない。届かない。また寝る。夢。ああ今日も精一杯生きたなあ。二言目には自爆。ファミリーマートの店内に落とし穴。何を嬉しそうな顔をしているのか。太宰治型の青春を謳歌。ハリネズミがちょこまかしている。眠ってばかりいるとお爺さんになりそうだ。雨の音がふざけ始める。幽霊がしがみついて、脳みそをさらけ出し始める。忘れた歌が何かの歯車として再利用されている。畑を耕していると良い気持ちになれる。真夏にサーフィンをすると良い気持ちになれる。おいしいね。たのしいね。感情のない子供たち。痛覚のない大人たち。ありがとう。地面がめり込んで全方向に放射される目に見えない命の粒を呟く。はいはい。諦めかつ開き直っている。綻んでいる。そんな中最低の身体が声を出すことをやめない。絶えず何者かに実況中継されている。仮想空間は拡大し続ける、それを見ているこの意識は、だんだんと催眠状態のようになって。圧迫感を感じたので、子宮から出ようと思った。破壊と再生の無秩序な羅列。ぼくの部屋だけが宗教的になってくるとやばい。くるくる眼球を回している。引き出しの中にタイムマシンが備わっている世界観。血縁が分裂し始める。警告音。飛行機が落ちてニュースになる。僭越ながら、ぼくは他人の気持ちを想像することができます。そして今日も空腹を満たして、朝や夜を始める。笑えない失敗談。放課後の空虚。緑の森、赤い愛、暗い黒暗い黒。溶けても構わないですよ。知らない人とハイタッチをする。夜を越えていく、わけもわからずに。笑顔が分裂し始める。核融合炉に裸で飛び込む。水深一万メートル。どうやらぼくはここじゃないどこかに行きたいようだ、肉体を捨てて。夜鷹。変な欠片。その陰だ。小学生の頃に聴いた滅びの歌は美しい戦慄だった。白い病院に逃げていくぐるぐるさんとうろうろさん。ジョン・レノンがベッド・インする。完全に時空がイカれている。大人の人が怒っている。ムカついた時の言葉が死ねなんてひどい。街で突然話しかけてくるような奴なんて大体怪しいに決まっている。だから、人類は、無視するという選択を、集団的無意識に内在化した。ぼくは今、森の中でひとりごとを言っています。構わないことが増えていく。温かな地面。離れていく。最高の私は苦しみの中で雨を親密に感じて、全くの偶然に魂をシンクロさせながら、薄暗い部屋の鏡を叩き割る。悪い人はいない。だけど私はアフリカに行ったことがない。24時間テレビを24時間見続けていたこともない。無秩序に路面に放射され、そして反射しあっている、感情。粒子であり波でもあるその感情が、逃げるように、欺くように、怯えて、周回する。時計の音がチクタク、無音よりも静かだ。遠くで車がブーン。冷蔵庫がウーン。低レベルの生活。お祝いの言葉。それと、ロウソク。ロウソクがなくてはね。悲しみよ、コンチワ、悲しみよ、バイバイ、悲しみよ、寒くないの?悲しみよ、どこから?それは降る。それは沸く。それは飛ぶ。それは潜る。なんの話をしているのかわからなくなってもいい、無関係の事柄が星のように輝きはじめて、ぼくは自分の身の程を知ったような気になって後ろめたい。安全な潜水艦になりたい。何故だかよそよそしい。開くべき心がない、足りない。新しい地図を描いて、新しい遊具を建築する。金さえあれば大体のものは手に入る、それは否定できない。希望や光はぼくには似合わなかった。それをまざまざと思い知る、その温度。暴力の港。さあ、その似合わない光を纏って。君の喉を切り裂いて、歌えなくしたいなんて、電車に揺られながら、平凡に思う。明るい夜。高層ビルを血を流し、蛇口をひねれば涙が落ちる。可能なことを一つ一つ数えていく。無音よりも静かな音。脳みそを包み込む柔らかい神様が、鳴く。目を閉じて、疲労のまま、身体を誰かに任せて、ぼくは虚ろに鼻歌でも口ずさみながら、なんとなく転換させる。善と悪は簡単にひっくり返る。だが、美と醜は容易にはいかない。うなだれる。また今日もセンスのない夕暮れを体験する。一億万人が仕事をしていく。くまなく、いたるところで、騒ぐ。懐かしさ。違う。喪失感。その底に手を伸ばす。自主性が重んじられている。悪魔とも距離が縮まったと思う。普通の雨。瓦礫の中から花が咲く様子を想像する、全てから切り離して。精神性が肉体の中でうたた寝をする。子供のように駆け抜ける。歯医者に行かなくちゃ。愛のため息。もう、君にも、他の誰にも、影響されなくて済む。窓辺がある。これは心理テストです。不思議な物語。枯れた井戸に愛しさを感じる。自分の影と話す、実際に、リアルに、日本語を介して、ふわふわと、話す。溺れる恐怖。毎日が究極の円になる、そして大丈夫になる。慣れた動作を続け、慣れた回路を走り、風景や、声をすっ飛ばし、早送り、巻き戻し、自由自在。閉じていれば完璧だ、それは当たり前だし、もう何も言う必要がない。派手なアクションをする必要がない。悪徳ばかりを積み重ねて、大切な人もどこかへ消えて、それについて表現する必要がない。俺は見られていない。俺は評価されていない。始まりと終わりは元に戻る。吐いた。拒絶や地震、ああもっと腹が減る。へんてこな人形よ、簡単な亡霊よ。健やかに、慈しんで、雨の車内、の音とか、はっきりとしない輪郭。欲望を欲しない。暑いとか寒いとか天気の話から始める。始まって、終わりがない。まるでそんな風に見える。火事。回転しながら飛来して、脳髄に突き刺さる鉄の棒。漫画の話だよ。あっちの世界の話。感覚の豚と感覚の浮遊霊は、友達になれない。時間を遡ってぼくを妨害する存在がいる、そいつはもう、目とか耳とか、そういう次元ではないんだ、特殊な言語を使用している。穴という穴を埋めていくよ、戦争のように、ほとんど自動的に。だから、心理学を勉強したり、実践したりしている場合ではないんだ、可能な限り、純粋に存在していなければならない、脳みそについてのすべてを置き去りにして。自分でも知らないうちに怪しげな会の一員になっていた、恐ろしいことだ、自分と他人の境目なんて、どんなに頑張ったって説明できないのに、高い水を売りつけたりしなきゃいけないなんて、ぼくは卑怯者だ。太陽に死ねと言われてもおかしくはないが、今のところまだ一回も言われたことがない。透明な傘を差して、空を透かしてみる、空が好きみたいだ、ぼくの中の少なくとも一部分は、死ぬほど焦がれて、もはや同化している、という言葉が再生されるから、それを常に録音して、タイトルをつけるのが日課で、うずくまるのはぼくの悪い癖、太陽のことは好きでも嫌いでもないみたいだ、ぼくの、少なくとも一部分は。暗黒物質と俺仲良いよ、何回か喋ったことあるだけのくせに身内の振りをする。大昔の小説を読んでその大気を呼吸した気になって爽やかだ、陰険な爽やかさだ。面白くないことが増えてきている。呼吸を圧迫する微弱な震える生き物たちが、馴れ馴れしい、いちいちすべてを感覚させようとしてくる。痴呆症になりそうな気分だ、返事なんてしなくていい、みんなのことを黒い生き物だと認識しているこの主体は、何、水溜まりに沈没、腐った黒い海に。恐ろしく臭いんだよ、これが現実だと思いたくないし、苛々していたいんだ、殴ったり、壊したりして、台無しになったという感覚が好きなんだ。区切って数を数える、区切っ、て、数、をかぞえ、る。戯れに人の気持ちを想像して、酒やドラッグ、あばば、赤ちゃん、陽気に笑って泣く。理由もなく最高になってしまう人類。破壊衝動を点検しろ、黒い雨を排水する、思い出のマーニーは奇形児を産む。クレームを入れろ、調子に乗っているから、笑顔が不快だから、良いところが一つもないから。ゆっくりと歩いている、ヘッドライトに照らされる、パトカー、そんな夢。絶望を使って。もやをもっともやもやさせて、暴力だって躊躇がない、迷っている間にもすでに運命は決定されながら、甚だ複雑な線の絡まり、愛として、現れる、精神に発現する。穏やかな午後だ、夢想の中で、手術を受ける、昨日と明日が溶けて、気持ちがいい。だが信用してはいけない。あてにならないぞ。人の頭をおかしくしてしまう。君の傷痕を化膿させてしまう。ぼくはおやすみと言った。ぼくはこんにちはと言った。リズムに乗れない塊が、震える。それを、ボイスレコーダーで、録音して、録音し続ける。