日報

あるいは遺書

りゅう

本当にある海と空が繋がっているところまで

転がる街の隅の星の屑を集めてサンドバッグのような籠の鳥がか細い声で。犯罪的な不安定なブラックホールがついたり消えたり、匂ったり匂わなかったり。裸になって寝る。おばあちゃんがぼくを呼ぶ声が聞こえた時、この辺り一帯が70年前にタイムスリップする。景色や雑音が限りなくリアルに近づいていく。即興の声がくるくると季節のように巡り、変わって、ずっと驚きと感謝に満たされている。海の生き物たちはこの世の果てへ行く。空に大きくこだまする、目に見えないそれ。感情を使いこなして、上昇気流のように、グッドなトリップをたくさんしていきたいと考えている。終わらない秋休み。雲の上をぴょんぴょん飛び跳ねて、渡りたい。お金や不安や寒気の渦巻く汚い洞窟の中で、ランプを灯して、その少しだけの夢のような気分を少しだけ受け取ってくれる誰かはいませんか。きっとずっと面影を探している、名前すら知らない誰か。太陽の影が蠢いて、目が大きく二つ、なにか語ってる。小さな文字がたくさん、南京錠と一緒に。よく晴れた空。涼しくて、懐かしい、空。汚したくなる空。久しぶりの友達は、ご飯を食べてうんこをして、当たり前のことのように、それは愛に関係あるみたい。ふざけていたい。おどけていたい。魂ごと透明になって、地球の周りを何周も周りたい。落ちていくその記憶や詩にだけは絶対にならない言葉なんかを垂れ流して、暗い目をした学生の横を通り越して、夏から秋へ、加速しながら、本当にある海と空が繋がっているところまで、幻島まで、びゅんって、時間をお布団みたいに圧縮して、時間をゴムボールみたいに球体にして、振りかぶって、投げました。君は笑顔を見せた、特別な笑顔を。あーひとりぼっちだ。漂流教室、窓の外のちいさなせかい。愛しい鼓動は留まらない、果てまで、若干狂ったリズム感で切り裂いていく。甘いお菓子たちが口々に君を非難する。早過ぎる時の中で、小さな傷がたくさんついていく。君はあらゆるものが何かの記号のように見えてくる。頂上から見下ろしたいよ、この街を。静かな、水の中のような、あの頂上から。気流がリズミカルに破壊していく。生活を受け入れることは、死を受け入れることに似ている。コーヒーを飲もう、そしてケーキを食べよう。脱力している。誰かの葬式の参列。黒い服たち。音楽は何のために。言葉の粒子が細かくなる。曇りがちな空の朧げな太陽が幻の国みたいに見えた。ニコチンに依存しているから、煙草はいつ吸ってもおいしい。路上の片隅で才能の頭角を現す。遠ざかっていく自分の心、儚くゆらゆら立っている待ち合わせのひと。チャイムが鳴って、何かを知らせている。ぼくがいない場所で様々なことが進んでいって、突然ぼくを驚かせるんだ。あまりにも淡いからそよ風に全部かき消された。目に見えない不審な力が働いている気がする、左右されている、きょろきょろしている。いい加減この辺でゴールを決めたい。森の裂け目に増殖したグロテスクな街が、幾億の新しい言葉をラップして、今いる。青い空の下で、うららかな白い光の中で、お気に入りの曲を何度も再生している幽霊。ぼくは眠気と戦っている。最初から対話する存在でなければよかったのにと思っている。自分の外郭をつくったその誰かを、いつも恋しいと感じている。白と黒は混ざり合う、混ざり合ってない時ない。輪郭なんてどうでもよく。吹けば飛ぶ命。愛してはいけない。のに。大丈夫な命。愛さなきゃいけないものなんてないのに。形を壊す、ゆるやかに。暴力はだるい。泉に飛び込む、映り込んだ様々な細胞の中で、それはファンタの泡、わくわくするならなんだっていいじゃん。っていう時。泳ぎながら自転車に乗りながら落ち続けている気がする。気がしているだけなのさ。発癌性の高い生活をしている。