日報

あるいは遺書

りゅう

寝顔と笑顔が大好きで

完全に満たされた空間が大好きだ。みんな気づいていないだろう、みんな忘れているだろう。俺は完全に満たされた空間が好きなんだ。太陽と月が仲良しで、動物と植物たちが手を繋いで、愛が地球を救った瞬間を君は見た事があるのか。見た事がないだろう。鼓膜から虹が生まれて限りなくメロウな夜に、もはや言葉にはならない言葉が欲望という欲望を溶かし、過去から未来へ向かって一直線に突き抜けるあの感じ。ドラッグは使ってないぜ。ドラッグを使う奴はアホだ。脳髄の神秘を感じろ。目で見て音で聞こえる夜や昼や夕暮れや夜明け前、湖のほとりに女性が立っていて、夢見心地の彼は首吊り台のことも忘れて、恋してるんだ。恋しまくってるんだ。虫や鳥が透明な翼で羽ばたいて大気圏間近の上空で心地よい熱と冷気に抱かれながら、UFOの幻影を見た。それは未知との遭遇だ。いつでも誰でも求めている、そしていつでも誰でもそれを持っている、心の中に。そんなある日のことでした。言葉にしたのが間違いでした。街は眠ってる。あの子が眠ってる。寝顔と笑顔が大好きで、子供は大嫌いで、子供と大人の中間くらいの大人は今日も麻痺した部分と麻痺してない部分の、せめぎ合い、肉体同士のぶつかり合い、その美しさを見せつけているよオーディエンスに。バトルロワイヤルは沸騰寸前だ。本当に戦争だと思うことがよくある、月に何度かはある。だけど今まで一度も負けたことない、だって俺はここにいるんだからさ。それを見てくれ。そこを評価してくれ。いつでも俺がここにいることをわかってもらいたいよ。悪口を言ってもいいよ。鍵垢でなんか言ってても気にしないでおくよ。お前が死にかけてる間も俺は惜しみなく生きてるよ。だから大丈夫、羽ばたかなくていいし泳がなくていいから、終わらない散歩をしよう。この部屋で、この街で、この国で、この世界で。よくないことが何度も起こって、流星群が何度も落っこちて、原子力発電所が何個も爆発しても、食べ物さえあれば生きて行けるだろう、命さえあれば、僕の範囲に、存在が存在しているならば。雲が流れるようにくだらない過去をくだらないまま忘れないけど形が変わっていくように、可愛い姿は老いぼれていく。どこにでも行ってしまいたいよね、居場所も行き場所もないくせに。ただ優しい声だけが僕の魂に温度を取り戻して、不安定な軌跡を描きながら夜を泳いでく。本当に死ぬと思ったよ。異変ばかりが気になっていくよ。壁の染みを何個も何個も数えてるよ。家族の影が浮かんでは消えてうざいよ。将来の夢は内的な宇宙飛行士だよ。現実の端っこは誰も知らないんだよ。東京の夜は怖いんだよ。臭い人たちがたくさん集まって、たくさん集まってるんだってことすら忘れている。それを上空から眺めるぼくはいつ引き摺り下ろされてもおかしくないし、むしろ早く突き落としてほしい。君がいるじゃん。愛と憎しみ!があるじゃん。アルジャーノンに花束を贈ろう。この世には絶対的に正しい物事があって、これはその一つだと完全に信じ切っている僕自身は、正しいのか?一人くらいはぼくのことを許してください。一人でいい、自由の女神だけでいい、いや俺が自由の女神だ。そして俺が雲の糸だ。現代では粘り強い自我だけがあって、ここには過去のトラウマも無意識も、混沌としたものは何もない。シンプルに考えろ。シンプルに突き刺せよ。タイミングを逃したりするなよ。夢を見るのは寝てるときだけにしとけよ。今目の前に最重要人物がいるんだ。そいつと明日は離れ離れになるかもしれないし、毎朝起きた瞬間が特別で、寝たり起きたりすることが面倒臭いと言っている場合ではない。昨日と今日は繋がっていて一つの巨大な化け物として未来へ。