日報

あるいは遺書

りゅう

本物の幸せを味わうと体調が悪くなってしまう

脳みそに踊らされている。黒い雲がもくもくと吹き出て青い空を汚すという妄想だし、その土地では独自の宗教が発展していて、そんな様子が奇妙だが愛しい時がある、どこにでも行きたい。末端から手足が冷えきって、ぼくの中のぼくはもう穴から出てくる気配がない、筋違いの世界線の微かな震えを関知しても、別に俺関係ねぇし、別に。少女を破壊するという妄想だし、ぼくが君を壊したんじゃなく世界が君を壊したのだ、プラスチックなハートがパキパキってきまっていく、魂に葉脈のような亀裂が。びっくりしながら感情を停止させていく、そのスイッチが手探りでわかる、切り替わる、色が変わる、目や耳や皮膚を超越した感覚。感覚ってのはやっぱほら意識に直結してるわけだから、ぼくはそれを電動ドリルのように高速で回転させて穴を空けるよ、その穴から何が見えるか試してみようと思って、その穴に入ったりその穴を通過したりできるか試してみようと思って。重力に抵抗するぼくの中の反乱分子が細胞液を汚染するのがわかる、その方法っていうのが独特なんだ、ぼくは評価するよ、ぼくを悲しみの底に突き落とす、身体中がぎごちなくなっていく、逆立ちすることに慣れた、友達をなくすことに慣れた。癌と話してみたいと思う、人生について。菌と話してみたいと思う、居場所や、ふるさとについて。ふるさと論について。寝ている間にフライアウェイ、宇宙の中にいるぼくは宇宙の外に行きたい、それか大気圏に突入したい、それかブラックホールと仲良くなりたい、それかあの子の涙を拭きたい。ジェットタオルになって吹き飛ばしたい。嵐を呼ぶ子供になりたい。世界征服だ、俺が本物のGoogleだ。足りないんだね、何もかも、ぼくは同情する。奇形児になって超能力を使う。破壊衝動でスプーンを曲げる。目の裏に黒い模様が現れる、咳をする、咳をしている自分に同情する、お金を使う、使いまくる、人間を買う、霊長類の子孫を買いまくる、豪邸を建設して半分壊して住む、廃虚マニアだから、風が冷たいと思う、季節を感じる、受動的な受動、向こうからくる、勝手にくる。とりあえず解き放とう、とりあえず生まれ変われ、人生を全く雑に扱って、これ以上ないくらい尊大に振る舞う、自転車に乗りながら大声を出す、流れていく風景は原色で、たまらない密度、前前前世の思いですらぼくを苦しめる、君は雌で、天を仰ぐ、メロディアス。ハッピーアワー始まりましたこんにちは!ドーナツの穴に突き刺しまくる無益な、保管場所がなさすぎるし、光ファイバーは光より遅いということがバレた、不可思議すぎるから死ぬしかなくなってくると思ったら大間違いだ、生きろ。民衆をざわつかせろ。しかし、本物の幸せを味わうと体調が悪くなってしまう、本当に狂うしかなくなった人の証言がこちらです、実験動物のようなあどけない自信なさげな挙動で、あなたは通過する、風が吹いてくる、馬鹿みたいに、そよそよしやがって、目を開けろ。巨大だ。犯罪者しかいないんだよ、ぼくの檻の中に、復活を待っている、皮膚を震わせる大音量と冷たい風、弱い光、見えるか見えないかくらいが最高です、率直に言って。太陽をぶち犯せ。お母さんもぶち犯せ、次から次へと、流れるように。退屈な午後に、そのありふれた奇跡を、流れるように、捨ててく、そして山で遭難する、帰り道を喪失する、深刻な顔付きになって、切迫、誰もいない、記号だけ。やわらかい線に変わるんだ。天才だから。不老不死だから。それは安心だ。喜びを甘んじて受け入れる。そして恐怖を与える、より根源的な恐怖、遺伝子の中に情報として古から受け継がれてきたもの、弾けて広がる、領域を拡大していく、白と黒がもしあるとするならば、とても綺麗だろう、その模様は、意識に直結した視覚情報は、ぼくたちをロボットに変える、天然ロボトミー、それは内在されているし、不安だ、不意に閉じ込められていると思う、全く無関係にそう思っていく、被害妄想が暴発しそうになる、その後射精しそうになる、顔面が歪んでいく、たくさんの皺が魂に刻まれる、誘惑は終わらない、トンネルは続いていく、本格的に終わっていく。だらしがない。ついへたりこんでしまった時、虫が身体の中に入った、だけどぼくは、愛していると伝えたい、そんなに重要ではないのかもしれない、けれど、ぼくは、美味しいご飯のことを思い浮かべてみる、あちこちで秩序が乱れている、そしてお洒落だと思う、剥がれ落ちていくその剥がれ落ち方が、たまらなくセクシーで、虚無だ、虚無はお洒落じゃない。虫が悪魔的な囁きをする、ぼくは動揺しない方法を学んだ、幽霊になる、若い肉体が日々学びを続ける、ゲロの中にぼくがいる、トンネルを出たり入ったりしまくる、しまくるよ、狂おしい胸の中の破片をもっと押し潰して、全身が破裂するくらい激しく、揺れる。獰猛なアメーバが周囲の風景をすべて飲み込みながら話している、何か言葉のようなものを口走って恥ずかしそうに引っ込んでしまったけれど、ぼくは、何を思えばいいのか教えてもらいたくてシンプルな質問をした、牧師は、シンプルな顔付きをして、落ちていく、足元に突然黒い穴があいて、何故かというと、ぼくが周りをよく見ていなかったからだ、どうしようもない。他人といるときだけ惜しげもなく自己を解放できる。さみしい。いい色をしたフィルター。オナニー三昧の休日。最後はみんなクラゲになる、つまり、透明になって光る。しかも空で。めっちゃ良いじゃん。

だってその輝きに対する受容体があるから

戸惑っている。閉じ込められているとして。子宮の中には何があったか、もう全部忘れている。嘘と真実の境目に触る。ざらつく。吐きそうになるから、遠ざける。笑い声が空まで渦巻く、人間という生き物の全て、善と悪を判断しない、考えることをやめる。戦場ではそうなる。地面の上では、そうなってしまう。どこかに行くか。葉っぱを食べる。夢。2時、存在の輪郭が揺れて、前後や上下が混ざっていく、影、本当の声を加工して、流していく、不安な人々、みんなに届くように、不安な人々の不安に、容易くべたべたと触る。ピーシーカタカタピーシーカタカタピーシーカタカタピーシーカタカタ。腐乱死体、ありふれた、腐乱死体、どこにでもある、腐乱死体、増えていく、腐乱死体、つまり普通の、普通という集合的無意識の中にある腐乱死体、デフォルメされている、記憶の中にある、大切な人がいなくなる感覚、日常が分割されていく感覚、包丁で、トントン、キャプチャーが分割されていく時の気持ち。奪われる。強姦される。太った人に。生まれて来なければよかったと思った人がたくさんいるだろう、世界中がこの有り様だ、家の中にいるのに、見渡す限り何もない砂漠で途方に暮れているような、動物になっていく、自分が動物的になっていくその意識を、意識する、どうでもいいけど、どうしようもない。指の先まで、意味がなくなっていく、その淡い恐怖にいつも包まれて、大変だ、均一なメロディー、誰かの手によって破壊された景色を、この自分の手でもっと破壊していく、楽しければいい、そうだ楽しければいい、だから一緒にいさせてくれ、子供をつくろう。醜く歪む笑顔が、飽和した顔文字やアニメのキャラクターのようになれない、害のない笑顔になりたい、また、泣きながら笑っている意味のわからない人がいる、単調なリズムに乗って、何かをする、攻撃的な何か、風紀を乱す何か、やりすぎだと言われ、ぼんやりとした意識の中でその体験から抜け出せないまま、家に帰る準備をする、結局は模様でしかないと思う。この後すぐに自分で虚しくなるだろうということを理解しながら、控えめに抵抗をする。血の流れが滞ってくるのは、何故かというと、自分自身は自分のものではなく、曖昧な揺らぎに身柄を拘束されている。自分のために用意されたわけではないその輝きを狂ったように貪りながら自分という概念を崩す、だってその輝きに対する受容体があるから、仕方ないじゃん、仕方ないよね?そう尋ねられても何も答えられない。ただ不明瞭に笑って頷くだけ。意志のない肯定を繰り返すだけ。流されるように受け入れていく、

女の子のスカートを片っ端からめくっていき

エスカレーターでは手すりに捕まり手や顔を前に出さないでくださいと言っている女性が身長3メートルの鬼に囲まれてしっちゃかめっちゃかにされる情景を、想像する。君が裏切られた時の顔になる。表情筋がダイアモンドのように硬くなる。この一連の流れについて、これはもうすでに完成されているので、ぼくはコメントを控える。いじめられる側に原因があるのは確かだけど、その原因をわざわざ見出だす方にも原因があることは確かだ、喧嘩が苦手だと思う、ぼくは中学生以降いつだっていじめられる側だった、内面の攻撃性を意識して、意識するだけだった、原因がある、原因しかない、原因だけが遊離している、もう人と関わってはいけない。学校ほど、巨大に感じる建築物は他にない。昆虫の目を見つめる。何故、素材を生かした料理をつくれないのか?ダイレクトに響かせていただきたいものだ。今日もへたりこんで無駄に終わった。腹から空気が、無駄に抜けていく、そして凍りついていく。ぼくたちはみんな、人間でも、動物でもない、システムが完成されていない、原因と結果は必ずしも結び付かない、ふやけた皮膚に血が滲んでいく、めちゃくちゃなんだけどどうでもいい、ただ、エネルギーさえあれば、正しくても正しくなくても、発電することができる、電力が供給される、間違っていても、間違っていなくても、そのことを判断するための電力が。核を分裂させなくちゃ。強迫観念。かけっこでビリの奴が顔面から転ぶ。ぼくの隣で名前も知らない少女が遠い目をする、名前なんてどうでもいい、トンネルを抜けると白かった。柔らかい脳みそを破壊していく寒気、ぼくはだらしなく横たわってぶるぶると震えながらオレンジの光の方まで転がっていく、さようなら。不可思議だよ。全部ぶち壊したいと思うけど間違っていないですよね、だって涙は透明なんだから、これ以上ないくらいに、透き通ってあらゆる表現を受け付けないよ、大丈夫ですか?うずくまる女の人、セクシーだ、脱出しませんか、我々は、つまり、我と我は、光の束になることができる、白い病院を解体する、地震だ、伏せろ、いやその前に走れ、視界の揺れと現実世界の揺れを同期しろ、そして全く無関係に呼吸をするんだ、君の唇を見つめる、化け物のような唇を、受信している。いつまでも変な音の時間の中で、待っていたくはないよ、人間をなめるな、俺は死んでも生き返ることができると本気で確信した時に奇跡を起こせるんじゃないのかい、大変な天変地異の中で、民衆の愛のむき出しの中で、新しい生き物になれ、なれ、なれ。呪文、びゅくびゅく、細胞液に君が混ざる、壊れた人工衛星のぼくは、そのオイルを全身から滴らせて、完全に震えない無音の空間で、想念を燃料にする、誰も知らないけど、実は想念を燃料にすることができるんだ、ああ温もってきた、ハワイのように。壊れた人工衛星のぼくは、だんだん動物的になっていく、動物的な軋み声を上げて、大気圏に突入しながら女のことを考えている、女の足首、女の首筋、弱肉強食の世界に突然放り込まれて、システムエラーを起こしている、とても深刻な、嫌な感じのするイメージ、リアルな吐き気が外郭をぴりぴりと伝って、やっと眠気が覚めてくる。そしてまた、あどけない電車に乗っている、奇妙なほど白いんだ。写真の中のあなたが笑っている、それが空一面に散らばって、恐ろしい速さに流されながら、なすすべもなく春夏秋冬を思い出す。そのリズム、やるせない、吐き気の込み上げるリズム。愛しているとかいないとかが、こんなにも大切なことだって思わなかったな、窓辺の少年に優しくしたい、猫を飼いたい、行ったことのないところにいってみたいし、自然な姿をみんなに見せたい。海の底の呼吸は何もかもを奪い取るような凶暴さで、多分君が思っているものと明らかに違う、ぼくは、雄と雌の日々から逃れられない、ぼくは、風邪をひいて咳をしている、ぼくは、試しに両手を空に伸ばしたりしてみる、そうするとなんだか風景に色がつくようだ。自分大好き人間だから、調子に乗ってはしゃぎまわって、女の子のスカートを片っ端からめくっていき、逮捕されてしまうよ、そんなことを想像しています、元気ですか、大丈夫ですか、対話になっていない対話をよくわからない輪廓だけの人間と回るように続けていくのは、酔う。殺してくださいとよく思う。殺されてもいい瞬間や殺されてもいい人間がたくさんいて幸せだ、一瞬だけ脳内に幸せが染み出す、じゅわっと、だけどあまりにも大きな幸せを味わってしまうと、夜になって、体調が悪くなってしまうから、もう帰るよ、さようなら、車に気をつけて歩こう、道路を渡るときは車をよく見ていよう。ぼくの中にはぼくの呼吸だけ、それだけ。繰り返し嘘をついていく、繰り返し嘘の涙を流し、日々面の皮を厚くしながら、今日も嘘の遺書を書いている、友達が少ない、ありえないことがありえなくないことをぼくは知っている、まあ誰でも知ってるのかそれは、ていうか生活が続く、ていうか今日も日付が変わろうとしている。誰かの葬式に行きたい気分だ。静まり返りながら変なテンションになってダンスをしながら歩いているような密度の濃い時間が不条理に通過していく、魂が飛び出そうになって、びっくりした、河原を転げ落ちて、自分が今どこにいるのかわからなくなりたい。ボロボロの衣服を纏って空腹に耐えながら精一杯呼吸をしたい。破壊せよという圧力をやはりどうしても感じてしまうな、それは諦めに似た脳の構造の変化で、ぼくは、ぼくに似た人を殺したくなる、ぼくの顔の笑顔をずたずたにしたくなる。ほらまた感情が停止していくし、失禁してる、化け物に追われて、逃げ続けてここまできたし、最も効率のいい走り方なんて絶対に嘘だ、もっと俺の気持ちを考えてくれよ。そんな気持ちじゃ走れやしないよ。空に背を向けているから、人を幸せにするという行為に不向きだ、パーツが合わないから焼いて溶かす、身体中が痛い、眠るように死にたいってみんな思ってるし、ぼくもそう思うよ、恥ずかしながら、さもなくば今すぐ自転車に乗りながら絶叫したい。最も効率のいい言い訳の仕方を教えてくれ。